こんにちは、鬼木です。(Twitterはコチラ!)
今この記事を見てる学生さん。デッサンちゃんとやってますか?
デッサンはやれと言われるけどなぜやるのかは自分でよくわかっていない・・・
そんな迷いのある状態の学生向けに業界のプロからの意見&ぼくの経験則にもとづいて
デッサンをやることの重要性についてお話ししようと思います。
※上記のデッサン画像はぼくが学生時代に描いたものです。
大きな画像で見たい場合はこちらをどうぞ→Artstation
観察力の強化
デッサンをやる目的の一つとして観察力の強化があります。
この観察という行為。
一見誰でもできそうですが、素人であれば観察しているようでほとんどは
ただ目に映っているだけです。
例えば目の前にあるリンゴの絵を描くとして、
すでにモノ(描く対象)を知ってしまっているので
デッサンに慣れてない人は想像で補って描いてしまいがち。
目の前にある対象物からより多くの情報を読み取れる。
(仕事であれば資料から大量の情報を読み取り正確に模倣したり参考にしたりできる)
これが観察力のある人とない人の違いです。
デッサンをやって観察力が上がってくると
目に映る対象物から読み取れる情報と精度が上がり
さきほどまで見えなかったリンゴの
・果実とヘタの長さの正確な比率
・リンゴの皮の色の変化具合
・光源はどちらの方向にあるのか
・どんな要素にリンゴらしさを感じるのか
などのより多くの情報が読み取れるようになってきます。
デザイナーとしての仕事をする上で観察力は基本的な必須レベルの技術です。
デッサン以外でも観察力を磨くことはできますが一部の要領のいい人間に
限られるのでデッサンをするのが手っ取り早く観察力を磨くうえでは確実でしょう。
違和感に気づいて即座に修正することができる
観察力が鍛えられてくると資料を見てモデリングなんかするときに
「あっ、ここの比率違うな」とか
「ここの角度もう少し鋭角かな」
などと微妙な違いでも即座に違和感を感じて高い精度で修正することができるようになります。
すると結果的に短時間でクオリティの高い作品が作れるようになります。
仕事が早い人はたいていこの違和感に気づく能力が高く常日頃から
高い観察力を活用して仕事をしている人が多いです。
一生使える基礎スキル
3DCGのソフトなどのツールは覚えたところで時間が経てば新しいものに生まれ変わったり
まったく新しい手法に切り替わることがよくあります。
しかしデッサンをやることで手に入れた観察力というスキルは
時代に左右されず、かけた時間だけ鍛えられ一生使えます。
スポーツで言えば筋トレのようなものですべてのアートの基礎となるものです。
まとめ
・観察力の強化
・違和感に気づいて即座に修正することができる
・一生使える基礎スキル
いかがでしたでしょうか
ぼくの経験上だいたい目安として500時間くらいやれば素人でも視点が変わって、
鋭い観察力を手に入れられると思うのでぜひ早めのうちに集中して鍛えまくってください。
(週10時間やれば1ヶ月で40時間。40×12ヶ月で480時間程度です)
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それでは、また次の記事で
コメント
キャラモデラーを目指しています。
とても勉強になる記事ありがとうございます。
私はデッサン素人なのですがポートフォリオに載せるデッサンは美大に受かるレベルの物が必要になるのでしょうか?
また、石膏像以外にはポートフォリオに載せた方がいい題材は何がありますか?
教えていただけますと助かります。
キャラモデラー志望だと特にデッサンが描ける観察力は求められるので美大受験レベルは欲しいのが実情ですね。
CG作品がうまいなら多少デッサン下手でもなんとかなりますが微妙ならデッサンくらいは描けるとアピールにはなります。
石膏以外だと静物デッサンとかいいですよ。(質感の描き分けができる観察力が必要だから)